こんにちは!理系大学生のユウキです!このサイトでは大学受験に頻出の数学の問題を上げていこうと思います!高校生や受験生の方ぜひ、1日1問解いて合格へ1歩近づきましょう!
今回の問題は相加相乗平均の初級編の問題です。相加相乗平均はただ使うだけなのは簡単ですが実は証明でかなり減点を食らいやすい問題です。ここで証明も完璧にし満点をもらえるようにしましょう!
問題
$x>-6$のとき$x+\frac{9}{x+6}$の最小値を求めよ。
解答・解説
今回は相加相乗平均の問題です。そもそも相加相乗平均とはどのようなものかということを復習していきます。
相加相乗平均とは?
$x>0$かつ$y>0$のとき$x+y\geqq2\sqrt{x+y}$
このとき等号成立条件は$x=y$になるという公式です。
主にある文字式の最小値を求めるときに使います。また相加相乗平均は証明でかなり細かくルールが決められており減点されてしまうことがよくあります。今回は減点されない証明方法を書いていこうと思います。
以下では重要な手順3点を紹介していこうと思います。
相加相乗平均に使う二つの数が0より大きいかを確認します。
例えば以下の問題があるとします
$x>0$のとき$x+\frac{1}{x}$の最小値を求めなさい
のような問題があったとします。このような問題の場合はまず条件の確認で
$x>0$より$\frac{1}{x}>0 $
という記述します。この初めに条件の記述がない場合かなり減点されるので気を付けましょう。
次は実際に相加相乗平均の不等式を記述します
二数$x$と$y$において$x+y\geqq2\sqrt{x\times y}$という公式です。
先ほどと同様の
$x>0$のとき$x+\frac{1}{x}$の最小値を求めなさい
という問題だと
$x+\frac{1}{x}\geqq2\sqrt{x+\frac{1}{x}}=2$
となります。逆に証明を必要でない問題の場合は上記の式だけ覚えていれば最小値を求めることは可能です。
最後に相加相乗平均で最小値を証明する場合、その最小値が存在するかを確認するために等号成立条件を確認しましょう。
等号が成立するときに二数$x$と$y$の値は$x=y$になるということを確認します。
再び先ほどと同様の
$x>0$のとき$x+\frac{1}{x}$の最小値を求めなさい
という問題では
$x=\frac{1}{x}$より$x=1,-1$ $x>0$より条件を満たすのは$x=1$で最小値は$2$となる。
こちらも最初の条件と一緒で条件を満たす$x$を求めるところまでやらないと証明では減点を食らうので気を付けましょう。
上記の三つの条件を書けば証明終了です。以下では今回の問題
$x>-6$のとき$x+\frac{9}{x+6}$の最小値を求めよ。
での解法を書いていこうと思います。
相加相乗平均では文字式の最小値を求めたいのでかけあわせることによって文字式を消すようにしたいのです。この問題では与式の状態では文字式の消去ができないので
$x+6+\frac{9}{x+6}-6$に変換し
$x+6+\frac{9}{x+6}$
の部分に相加相乗平均を使い最小値を求めていきます。この形に変更すればあとは上記の方法に従っていき証明していくだけです。
$x>-6$より$x+6>0$また、$x+6>0$より$\frac{9}{x+6}>0$よって相加相乗平均より
$x+6+\frac{9}{x+6}\geqq2\sqrt{(x+6)\times \frac{9}{x+6}}=2\sqrt9=6$
また、等号成立条件は$x+6=\frac{9}{x+6}$より$x=-3,-9$となるが$x>-6$より$x=-3$となる。
よって$x+6+\frac{9}{x+6}$の最小値は$x=-3$のとき$6$となるので
$x+6+\frac{9}{x+6}-6$の最小値は$6-6=0$となる。
答え 以下には解答の回答の一例を書いていきます。
$x+\frac{9}{x+6}=x+6+\frac{9}{x+6}-6$以下、$x+6+\frac{9}{x+6}$の最小値を求める。
$x>-6$より$x+6>0$また、$x+6>0$より$\frac{9}{x+6}>0$よって相加相乗平均より
$x+6+\frac{9}{x+6}\geqq2\sqrt{(x+6)\times \frac{9}{x+6}}=2\sqrt9=6$
また、等号成立条件は$x+6=\frac{9}{x+6}$より$x=-3,-9$となるが$x>-6$より$x=-3$となる。
よって$x+6+\frac{9}{x+6}$の最小値は$x=-3$のとき$6$となるので
$x+6+\frac{9}{x+6}-6$の最小値は$6-6=0$となる。
証明満点にするための手順三つの確認!
1.$x$と$y$が$0$より大きいかを確認する
2. 不等式を記述する
3.等号成立条件を確認する
以上で相加相乗平均の確認でした。完璧に書かないとかなり減点されてしまうので注意して証明を書くようにしましょう。
新学期しっかり勉強して合格をつかみましょう!